賃貸住宅を借りる時、どれくらいの初期費用が必要か

賃貸住宅を借りると、毎月の家賃の他、入居時には「初期費用」として、様々な費用を負担しなくてはなりません。まず前家賃として翌月分の賃料を支払う他、敷金や礼金が必要です。更に物件を紹介した不動産業者に仲介手数料を払ったり、損害保険会社への保険料の支払いも要するでしょう。これらの費用を合算すると、家賃の4カ月半から5カ月分の金額になります。

内訳は、敷金と礼金がそれぞれ家賃の1カ月分、前家賃が1カ月分、仲介手数料が半月から1カ月分で、これに2万円程度の火災保険料が必要です。敷金とは、借主が家主に対して負う金銭債務を担保するためのお金で、家賃の滞納時に供える他、部屋を汚した際の修繕費用に充当されます。このため退去時には、原状回復に要した費用を差し引いたお金が戻ってくる訳です。

礼金が必要でない賃貸物件もある

一方の礼金は、家を貸してくれた家主へのお礼の意味で渡すお金なので、敷金のように後で戻ってくることはありせん。かつては敷金や礼金として、それぞれ家賃2ヵ月分ずつ払うのが普通でしたが、今ではこれらの費用が不要な物件も増えてきました。俗に「ゼロゼロ物件」と呼ばれる住宅ですが、初期費用を抑えられる反面、毎月の家賃が高くつくことがあります。仮に住みたい家が礼金が必要な場合でも、交渉次第では値下げしてもらえるかもしれません。全ての家主が応じてくれる訳ではありませんが、交換条件を提示したり、不動産業者に間に入ってもらことで、合意にこぎ着ける可能性が高まるでしょう。何れにせよ、一度にまとまった額が必要になるので、賃貸探しの際、初期費用を重視して選ぶことは大切です。